セカンドオピニオン (1)

2007年7月

セカンドオピニオン-生き方選び-

医療・治療の目的は患者さんの心身ともに「良い時間を一番長く」のためです。最近では命の“質”が問われるようになってきたため、がん治療の効果を“とにかく一日でも長く”という延命のみで評価する時代は終わりました。

そういいながらも、“生きてさえいればいい、生きていてなんぼ。”と“質を問わない延命”しか頭にない医者がいまだに存在するのも事実です。カミさまが決めた一生の時間は変えられませんが、治療を選ぶことで、生き方の内容は自分で変えることができます。いろんな医師の意見を聞いて、治療内容を理解して、納得して、さらに自分の価値観、人生観、死生観にすりあわせて治療法を選択する。セカンドオピニオンは“生き方選び”のために行うものです。

セカンドオピニオンで大切な2点

私の所には、いろんな患者さんが相談に来られます。そういった患者さんたちと接していて強く感じることが2つあります。それは、セカンドオピニオンに際して、遠慮しないということと切り出すタイミングをどうするか?と言うことです。

1.セカンドオピニオン-ビビらずに申し出る-

現在の担当医以外に診断や治療について意見を求めるセカンドオピニオンの概念はここ数年でかなり定着してきたように思います。特に、都市部に置いては大学や大病院の数が多いこともあるのでしょうが、普通に行われるようになってきました。
  むしろ、

「セカンドオピニオンを申し出て、イヤな顔をするような病院は時代の流れを分かっていない、二度と行かなくていいよ。」

とかなり強気に患者さんにアドバイスできたりもします。

セカンドオピニオンを意義あるものにするためには、患者サイドの“がん”についての情報を活用するための勉強が大切です。また、情報収集という意味でセカンドオピニオンは積極的にどんどん活用すべきです。セカンドオピニオンは何よりも一種の“耳学問”ですから、手っ取り早く情報収集ができるのが魅力です。

但し、この魅力的なセカンドオピニオンですが、まだまだ患者さんサイドから言い出しにくいところがあるのだなという印象を受けます。比較的若い年齢層の患者さんは

「他の病院でも話を聞いてみたいので、検査の結果や画像をお借りできますか?」

と気軽にセカンドオピニオンを求められるフットワークの軽さを持っているようですが、年齢層の高い患者さんになるとそうはいかないようです。こちらはその気はなくても、白衣を着た“お医者様”はやはりどこか威圧感があるのでしょうか?セカンドオピニオンの申し出に対して、

「気分を悪くされないかしら?」
「怒られないだろうか?」

など、何かしら、“遠慮”している空気を感じることがあります。がん治療は年齢が高くなるにつれて、手術にしろ、抗がん剤治療にしろ治療に伴うリスクは高くなります。高齢者では残された“老い”の時間をいかに良い時間を確保しながら過ごすかということを考えることはとても大切です。セカンドオピニオンに踏み出す勇気、1回やれば以外に“なんだ、こんなものか”と思うはずです。“案ずるより産むがやすし”です。

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